鯛イラストカラー幼い子の前では包丁を見せない
 今回は、「魚屋しぐさ」についてご紹介したいと思います。
 最近では、子供たちの遊びといえばコンピューターゲームが流行していますが、その中には大人として見過ごせない暴力に匹敵する映像が出てくることも多々あります。
 江戸時代、魚屋は、魚を買ってもらった時、客の前でさばくこともあったといいます。しかし、そのような時、なるべく幼児や子供たちの前で包丁を使うことを避けたといいます。 包丁は商売道具として欠かせないものでしたが、使い方を誤ると怪我を招いたり、凶器にもなりかねません。魚屋はこのようなことを考え、幼い子供たちの前では包丁を見せないように努めていたのだそうです。このようなしぐさを「魚屋しぐさ」と呼んだといいます。
 江戸では子供たちは大人を観察しながら、真似をして学んでいたといいます。そこで、少しでも危険なことはある程度大きくなってから覚えればいいことなので、小さな子供には見せないようにしたのだそうです。
 現代の子供たちにも物事を正しく伝え、穢れのない瞳に余計なものを映さないよう、私たち大人一人ひとりが「魚屋しぐさ」を実行していけば、世の中は少しでも良い方向に向かっていくのではないでしょうか。 (富)