「清き、明き、直き心」日章旗

 日本人は、昔から元旦に、初日の出を拝み、一年の無事を祈ってきた。漆黒の闇が徐々に明け染め、太陽が燦然と地平線上に昇ると、世界とともに自分自身も生まれ変わったような気がする。
 私たち日本人は米を主食とし、稲作を行ってきた。太陽の恵みに感謝して暮らす私たちの先祖は、太陽を敬い、赤い丸で表すようになった。いつしかそれが「日の丸」の旗となり、戦国武将が好んで用いたり、徳川幕府が御用船の旗にしたりした。
 幕末になって、西洋列強が日本に開国を迫るようになると、「日の丸」は日本の総船印、さらに御国印とされた。それゆえ、明治新政府が明治3(1870)年に太政官布告で「日の丸」を国旗と定めたのは、日本の歴史・伝統によくかなったことだった。
 「日の丸」の原形は、大宝元(701)年に行われた朝賀(天皇の即位式の原形)に使用された日像幢という太陽をかたどったポールだという。これほど長い歴史を持った旗が国旗になっているのは、世界的にも稀である。日本人の誇りである。
 太陽は生命の源である。「日の丸」はその太陽を象ったものである。それと同時に「日の丸」は、「清き明き直き心」を表すともいわれる。心の清らかさ、明るさ、素直さを、日本人は理想としてきた。日本の神道は清明心を重んじ、道徳は正直を旨とする。反対に日本人は心が汚れ、暗く、曲がっていることを、忌み嫌ってきた。素朴な考え方だが、現代の社会においても、人が健康で幸福な人生を送るうえで、大切なことである。「日の丸」が生命の源を表すとともに、精神の目標を示していることは、素晴らしいことだと思う。
 年頭に当たり、「日の丸」を国旗とするわが国の弥栄を心から祈念したい。(一彦)