先日、イラクに派遣された女性自衛官の話を聞く機会に恵まれた。一昨年の1月から7月までの6カ月間にわたるイラクでの任務の様子などを詳しく知ることができ大変勉強になった。
イラクには平成15年12月から平成18年7月までの約2年半の間にのべ5500名の自衛官が派遣された。

活動の柱は人道復興支援活動と安全確保支援活動である。具体的には医療支援、給水支援、公共施設復旧整備である。
その結果、自衛隊が駐屯したサマワでは、衛生管理が向上し新生児の死亡率が三分の一に低減され、53、500トンの水が供給され、133カ所の公共施設の復旧がなされた。そればかりではなく、のべ50万人のイラク人の雇用を生み出した。

派遣に当たって「人に惚れ、地域に惚れ、仕事に惚れろ」と指示されたそうである。いかに自衛官が現地に密着して活動していたかがうかがわれる。またヘルメットや制服には必ず日の丸を付けて日本の支援活動であることを明確にしていた。
国際社会での義務を自衛隊が一身に背負って任務に励んでいた。自衛官はまさに日本を代表して活躍しているのである。

今回話をしてくれた女性自衛官も自衛隊のPKO活動に興味を持ち、防衛大学を卒業し自衛官になったそうである。今回のイラクでの支援活動でその夢を実現したことになる。その精神は崇高であり、頭が下がる思いである。
日本の役割が人道復興支援活動であり、アメリカ、イギリスなどの多国籍軍が治安維持活動に当たっていたという役割の違いはあるにせよ、イラク人から歓迎され、感謝され、イラク人と一緒になって汗を流し、そしてサマワ市民から「日本隊にはぜひ残ってほしい」と言われたことは、私たち国民にとっても名誉であり、誇りであると思う。

自衛隊の活動は単なる国際貢献という役割にとどまらない。海外において日本の立場、存在感を高めてくれているのである。国内では自衛隊に対して否定的、懐疑的な報道ばかりが目に付くが、もっともっと自衛隊の活動は注目され、高く評価されるべきである。そして自衛官には名誉と誇りが与えられるべきではないだろうか。